小学校入学と同時に使用するランドセル。決して安いものではありませんが、ほとんどのランドセルは丈夫で6年間使えるよう、丁寧に作られています。
ごくごく一部ですが、残念な事に低価格・軽さを求めた為に粗悪なランドセルも存在しますが…。
今回はランドセルの素材・種類別にお手入れの仕方をご紹介していきます。
目次
人工皮革(クラリーノ)のお手入れ
半数以上の方に選ばれている人工皮革の利点はお手入れが簡単な事です。
1.雨など濡れた場合は、乾いた布で拭き取り、日陰干しをしましょう。
また汗かきのお子さんは背負いひもや背中に当たる部分は汗を吸収してしまっているかもしれませんので、濡れた場合と同じく、拭き取りと日陰干しをしてください
2.普段使いによる汚れには、中性洗剤を薄めたものを布につけ、拭き取っていきます。そして固く絞った布で水拭きをしましょう。
本皮(牛皮・コードバン)のお手入れ
本皮は雨などの水分にとても弱いです。そのままにしておくと、皮が固くなってしまい、ひび割れの原因となってしまいます。
1.水に濡れたら乾いた布で拭き取り、日陰干し
雨などで濡れたらすぐに乾いた布で拭き、日陰干ししましょう。その後、10日に1回ほどのタイミングでクリーナーなどで全体を拭くと効果的です。
2.日常の汚れには専用クリーナー
普段使いによる汚れには、専用クリーナーで汚れを拭き取り、布に少量のワックスをつけ、全体を磨きます。これで薄い膜ができ、汚れ・傷・水分に強くなります。最後に吸湿性の良い布で空拭きします。
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このクリーナーはランドセル以外にサイフや靴にも使用することができます。デリケートなヌメ革製品には向かないので注意です。
3.定期的に保革油を塗る
ランドセルの表面や背負いひもが硬くなってきたら、次のような保革油を少量塗り込んでいくと少しずつ柔らかくなります。
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塗り時は必ず、少しずつ塗り込んでください。つけすぎると柔らかくなりすぎてしまいます。
もう1点、本皮のランドセルで注意してほしいのは、最近の高級な本皮の商品はすでに撥水加工・対傷加工済のものがあるということです。
加工済ですと、クリームやオイルなど使用せず、水を拭き取るだけのお手入れで良くなります。
ですが、長期で使うランドセル、あまり過信してはいけません。ランドセルの使用年数や状況をメーカーや販売店の店員に伝え、確認してみても良いかと思います。
週末や夏休みに大切なランドセルをしっかりとお手入れしてあげよう!
金曜日、帰ってきたらランドセルの中身を空っぽにして、時には日陰干しをしたりして湿気がこもらないようにしてあげましょう。
湿気やにおいを感じたら、ランドセルの中に乾燥剤やガーゼにくるんだ重曹を一晩入れてみましょう。
また夏休みなどの長期の休みの際にはランドセルの中身の掃除をしてみてください。意外と細かいゴミが四隅にたまっていたりします。
柔らかいブラシ、もしくは歯ブラシやウエットティッシュなどを使っても手軽にできます。
意外と気を付けなければならない事
1.ランドセルカバーを週に1度は外しておきましょう
ランドセルカバー、つけっぱなしではありませんか?たまには外しておかないと、ビニールに含まれる可塑剤(かそざい)がランドセルに付着してしまい、ランドセルカバーと革がくっついてしまう事があります。
可塑剤とは
可塑剤とは塩化ビニールなどに柔軟性を与えたり、加工をしやすくするために添加する物質のこと。人の健康や環境へ悪い影響を与える恐れはないと判断されています。
出典元:株式会社ジェイプラス
2.ランドセルは熱に弱い!ドライヤーやヒーターはNG!
ランドセルが濡れてしまったからといって慌ててドライヤーなどで乾かしてしまうと、天然・人工の革共に変形してしまいます。必ず、前半に挙げた「水にぬれた場合」のお手入れを実行してください。
まとめ
最近のランドセルは機能も品質も向上しています。
ですが、思いのたくさん詰まったランドセルを確実に6年間使い続ける為にも、定期的にお手入れをしておく事は決して無駄ではありません。また子供達もいつまでも綺麗なランドセルの方が、きっと良いはずです。
ランドセルの種類(特に本皮)や各家庭の考えもあるかと思いますが、低学年のうちは親が率先してお手入れをした方が良いと思います。
時にはお子さんと一緒に、お手入れをしてみましょう。
その際にやり方を教えてあげると、ランドセルに愛着を持ち、大切に扱おうとする気持ちが生まれます。それはランドセル以外の持ち物にも通じ、結果的にきっと良い方向へ成長してくれるのではないかと思います。
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