プログラミング用にノートパソコンを買おうと思うけれども選択肢が多くてどれを選んでよいかわからないというのはあるあるです。筆者も初心者時代に同じ経験をしました。その経験からどのノートパソコンが良いかを紹介します。
この記事を読むと幸せになるかもしれない人
- プログラミング用のノートパソコン選びに悩んでいる人
まとめ:とりあえずこれを選んでおけば良し
2020年3月に新モデルが発売されました。256GBモデルと512GBがあり、大きな違いはSSDの容量とCPUが2コア(デュアルコア)か4コア(クアッドコア)かです。入門用だと256GBモデルで良いでしょう。スペック高めのものが良い、予算に余裕がある人は512GBがおすすめです。
Windowsパソコンの選択肢もありますが、プログラミング業界ではMacユーザーが多く、ネットの情報も多めです。初心者はまずMacを選んでおくのがベターでしょう。
スペック
メモリ
- 推奨:8GB
- 上級:16GB
プログラミングはもちろん、事務作業でもメモリが足りないと動作がもっさりしてストレスがたまります。今ではほとんど見なくなりましたがメモリ4GBモデルは絶対に避けましょう。
8GBあると大体の用途では問題ありません。16GBあるとサクサクです。メモリが8GB以上のモデル、予算に余裕がある場合は16GBのパソコンを選択しましょう。
Docker、Virtual Boxなどの仮装環境を使っているとすぐにメモリが枯渇します…。XcodeやAndroid Studioも重いです。メモリは多いにこしたことはありません。
CPU
- 推奨:Core i7、Ryzen7
- 最低:Core i3、Core i5、Ryzen5
プログラマーは「ながら作業」をすることが多いです。エディタ(IDE)を立ち上げながらブラウザで調べ物をして他のアプリを立ち上げて…とマルチタスク作業をすることが多いです。
そんな時に力を発揮するのがコア数の多いCPUです。今だとIntelのCore i7やi5、AMDのRyzen7、Ryzen5が主流です。おすすめとしてはCore i7。
ストレージ(SSD・HDD)
- 推奨:SSD256GB〜
- 最低:HDD250GB~
ストレージは保存容量ですね。高速なSSDと低速だけど安価なHDDがあります。SSDは衝撃に強く、HDDは衝撃に弱いというのもあるので、持ち運びをするとしたらなおSSDが良くなります。
基本的にはSSDを選択しておくのが良いでしょう。保存容量は250GB程度は欲しいところ。少ないとDockerとかいろいろインストールしていくとキツキツになっていきます…。
最近はUSBフラッシュメモリがかなり安くなっています。Amazonで見てみて2,000円〜3,000円も出せばまずまずの容量のものを買うことができます。
USBフラッシュメモリで後から追加できるとはいえ、物が増えるのでわずらわしいですね。できれば内蔵で250GBは欲しいところです。
画面サイズ
- 推奨:13インチ以上
画面サイズは自分が見やすければいくつでも良いですが、しいていうなら13インチ以上が見やすいと思います。
現在市販されているノートパソコンの画面サイズは大体13インチ〜15インチです。11インチのものもありますが少数派です。11インチはさすがに小さいかと思いますし、選択肢も少ないです。ノートパソコンのような精密機器は小さくなればなるほどコストパフォーマンスが下がりますし、排熱が難しくなる問題もあります。
こだわりがなければ13インチ〜15インチで探すのが良いでしょう。
OS
- 推奨:Mac OS
- 次点:Windows10(Professional Edition)
OSは大きく分けて3種類。WindowsとMac OS、Linuxがあります。開発で使われている端末はWindowsとMac OSが多く、Linuxはサーバに使われていることが多いです。
どれを選んでもプログラミングはできますが、最近人気のWeb系企業(ベンチャー企業・スタートアップ含む)はMacを使っているところが多いです。
Cyber AgentやYahoo JAPANなどは端末はMacだそうです。MacとWindowsと選択できる企業もあって、そういう企業でもMacを選ばれるのが多いです(サイボウズなど)。
ネットの情報も現状MacOSのものが多め
あとは言語にもよりますが、qiitaとかネットの技術ブログなどでもMacの環境で書かれているものが多いです。
RubyやPHP、GoなどはMacが多い印象です。逆にJava、C++、C#はWindowsが多めの印象。言語・業界によって変わります。Web系業界で使われている言語はMac、業務系SierはWindowsといったところです。
WindowsとMacとどちらでも良いのですが、ネットの情報が多いので初心者はMacを選んでおくのが無難です。Macの端末でWindowsはインストールできますが、Windowsの端末にMacはインストールできません。あとはiOSアプリ開発がMac OS限定になっているので、やはりMacの方が無難です。
さらに突っ込んでいくと、通常販売されているWindowsはHome Editionで、そのままではDockerが動きません(Hyper-V非対応の為)。Professionalにアップグレードする必要があります。
OracleのVirtual Box+Linux経由で立ち上げる方法もありますが、メモリもCPUも消費するのでスペック高めのパソコンを用意しましょう(CPU4コア〜、メモリ16GB〜)。
手間がかかるのでこだわりがなければMacの方が無難だと思います。
おすすめなノートパソコン
Macbook Air(2020年、SSD:256GBモデル)
・バックライトMagic Keyboard とTouch ID
・第 10 世代のIntel Core i3 プロセッサ
・Intel Iris Plus Graphics
・高速 SSD ストレージ
・8GB メモリ
・ステレオサウンドが一段とワイドに広がるステレオスピーカー
・Thunderbolt 3(USB-C)ポート x 2
・最大 11 時間駆動するバッテリー
・感圧タッチトラックパッド
携帯性にすぐれたモデル(1.29kg、バッテリー12時間)。価格も抑えめでプログラミング入門機としてはおすすめしやすいモデルです。
2020年モデルになってコストパフォーマンスが急上昇しました。256GBモデルは約11.5万円、512GBモデルは約15万円で購入することができます。他のモデルとの比較は以下を見てください。
Macbook AIr 2020 | Macbook Pro 13 | Macbook Pro16 | |
CPU | 256GBモデル:2コア 512GBモデル:4コア |
4コア | 512GBモデル:6コア 1TBモデル:8コア |
処理能力 | 低 | 中 | 高 |
※2020年3月23日現在のモデルで比較
上位モデルの512GBモデルにすると大半のことは不足なくできるでしょう。プログラミングだけなら256GBモデルでも十分すぎるくらいの性能です。予算に応じて選択しましょう。
2020年3月現在はMacbook Airがプログラミングパソコンにおすすめです。
Macbook Pro 13
・Touch ID
・デュアルコア第8世代Intel Core i5プロセッサ
・Intel UHD Graphics 617
・高速SSDストレージ
・8GBメモリ
・ステレオサウンドが一段とワイドに広がるステレオスピーカー
・Thunderbolt 3(USB-C)ポート x 2
・最大12時間駆動するバッテリー
・Appleが開発した最新のキーボード
1.37kgで携帯性も良し。外で学習したり、勉強会に持っていったりにも便利。目に見えるスペック以外でMacbook Airと比較するとディスプレイ性能が高くなっています。
Macbook Pro 16
・True Tone テクノロジーを採用した、目を奪う 16 インチ Retina ディスプレイ
・Touch Bar と Touch ID
・AMD Radeon Pro 5300M グラフィックス(GDDR6 メモリ搭載)
・超高速 SSD
・Intel UHD Graphics 630
・フォースキャンセリングウーファーを備えた 6 スピーカーシステム
・Thunderbolt 3(USB-C)ポート x 4
・最大 11 時間駆動するバッテリー
・802.11ac Wi-Fi
スペックは抜群、画面も16インチですごく見やすい。ただし大きめで重量も2.0kgと持ち運ぶにはややしんどい。女性にはややキツイかも。作業していてストレスを感じたくない人に最適のパソコン。
グラフィックチップも専用のdGPU(Radeon)が内蔵されているので動画編集などもやってみたい人はMacBook Pro13インチやMacBook Airより16インチが良いでしょう。動画編集はパワーが要求されるのでIntelのチップ(Macbook AirやPro13に搭載のもの)だと苦しいです。
Surface Laptop 3
・ディスプレイ: 13.5 インチ / 解像度: 2256 x 1504 (201 PPI) / タッチ: 10点マルチタッチ対応 / ペン: 対応 – 筆圧 4096 段階 (Surface Pen 別売り)
・外部端子: USB-C / USB-A / 3.5mm ヘッドセット ジャック / SurfaceConnect (充電、 Surface ドック用端子)
・その他: Bluetooth 5.0 / 生体認証: Windows Hello (顔認証)/ 前面カメラ画素数: 720p HD カメラ / 背面カメラ: 無し
・付属品: 65W電源アダプター / クイック スタート ガイド / Office Home and Business 2019 初回インストール用 プロダクト キー / 安全性および保証に関するドキュメント / 保証書
スペックは満点、外観も高級感が良しです。ただしインストールされているOSがWIndows ホームエディションなのでプロフェショナル版にアップグレードしないとDockerは使えないので注意。アップグレードは約13,000円ですることが可能です。
参考リンク:Windows 10 HomeをProにアップグレードする方法(画面付きで手順を詳しく解説)
LG gram
・CPU:インテル Core i7-8550U プロセッサー / 動作周波数:1.8GHz(インテル ターボ・ブースト・テクノロジー適用時最大4.0GHz)
・メモリ:DDR4-2400MHz 16GB(最大16GB)
・記憶装置:SSD 512GB / キーボード:日本語キーボード(83キー)
・出入力端子:USB Type-C×1(Thunderbolt3.0/USB3.1 Type-C), HDMI×1, USB3.0×2
・ヘッドホン出力×1, Micro SDカードスロット×1 / Webカメラ:HD(720p)
・IEEE802.11a/b/g/n/ac(最大867Mbps) / Bluetooth 4.1
バッテリー持ちが抜群なモデル。紹介したモデルは最大23時間使用可能と公式は説明しています。使い方によってバッテリーの持ちは変わってくるのですが、現在販売されているWindowsノートでは最高クラス。外出先で電源のない場所でもガンガン使うことができます。
バッテリーが持つだけでなく、重量も軽い(965g)。スペックも高め。
ケチのつけようのないスペックなのですが、OSはWindowsホームエディションなので必要なら(Dockerなどを使うなら)Proにアップグレードしましょう。費用は13,000円くらいです。
Officeは別売なので必要なら別途購入しましょう。
Dell XPS
・画面サイズ:13.3インチ4K(3840×2160)/パネル:広視野角,光沢,タッチ対応
・CPU:第10世代 Intel Core i7 10710U(コア:6/キャッシュ:12MB/最大:4.70GHz)
・メモリー:16GB LPDDR3 2133MHz(オンボード)/保存装置:512GB SSD
・GPU:Intel UHD Graphics
・接続端子:Thunderbolt 3(USB Type-C)x2,USB3.1(Type-C)x1,オーディオジャックx1,DP(Type-C兼用)/通信:有線LAN:なし 無線:802.11ax+Bluetooth 5.0,Wi-Fi 6
・その他:microSDカードスロット, HD Webカメラ,デジタルアレイマイク
・セキュリティ:マカフィーリブセーフ12か月版(別途登録手続きが必要)
・サポート:1年間保証
文句なしのスペックに高解像度の液晶ディスプレイ。Windowsホームエディションなので必要ならProにアップグレードしましょう。
旧モデル
Macbook Air(2019年、SSD:256GBモデル)
・Touch ID
・デュアルコア第8世代Intel Core i5プロセッサ
・Intel UHD Graphics 617
・高速SSDストレージ
・8GBメモリ
・ステレオサウンドが一段とワイドに広がるステレオスピーカー
・Thunderbolt 3(USB-C)ポート x 2
・最大12時間駆動するバッテリー
・Appleが開発した最新のキーボード
携帯性にすぐれたモデル(1.25kg、バッテリー12時間)。価格も抑えめでプログラミング入門機としてはおすすめしやすいモデルです。
価格が安めの分スペックはおさえめになっています。具体的にはCPUが抑えめ。Macbook Pro13インチは4コア(クアッドコア)、Macbook Pro16インチは6コア(ヘキサコア)or8コア(オクタコア)に対してAirは2コア(デュアルコア)になっています。
Macbook AIr | Macbook Pro 13 | Macbook Pro16 | |
CPU | 2コア | 4コア | 6〜8コア |
処理能力 | 低 | 中 | 高 |
※2020年3月現在のモデルで比較
いろいろなアプリを立ち上げていくと上位モデルと比較すると処理能力は落ちます。ただし初心者が入門機として使う分には不足はないと思います。
SSDが128GBのモデルもありますが、容量がキツキツなのであまりおすすめはしません。
Macbook 無印
旧モデルでMacbook(通称無印、12インチ)もありますが、スペックが低すぎるのでおすすめしません。よほど理由がない限りは避けたほうが無難です。
中古のノートパソコンは?
プログラミング用に中古のノートパソコンを購入するのはどうかですが、あまりおすすめはしないです。
中古は当たり外れが多くて万人におすすめはしにくいですね。液晶ディスプレイのバックライトがヘタって画面が暗かったり、キーボードのストロークがおかしくなっていたり。あとバッテリーはほぼヘタっているので持ち運びを考えている人はバッテリー交換がほぼ必須なのですが、中古で安く購入してバッテリー交換にお金をかけるのももったいないですね。
もし中古パソコンを購入するなら有名なショップで購入するのが良いです。ヤフオクやメルカリ、など個人売買は避けるのが無難です。
もし中古を選ぶなら秋葉原の「結構安い」がキーワードのイオシスやソフマップの中古専門サイト「リコレ!」など中古販売の老舗で購入するのが良いでしょう。
まとめ:これを選んでおけば良し
おまけ:筆者が使っているノートパソコン
2018年のMacbook Air(SSD:256GB)を使っています。よく持ち運びをする自分としては軽くて便利。メモリに余裕はないので次買い換える時はメモリ16GBのモデルにしようと思います。
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